2017/12/26

『サニィウォーカーズ』シリーズ感想

作者  :理の元Qさん
ジャンル:NPC主体連作シナリオ

二回に分けてアップしようかと思ったけど、分かりづらくなりそうなので全体の感想をまとめていこうと思います。
全11作+番外編1作の長編シリーズです。これだけ長いのは初めてやりました。
NPC主導のシナリオで最初はちょっと置いてきぼり感があった(初期は瀕死のPC放置で話が進んでいくのが悲しい…)ものの、その魅力的なキャラクターたちの掛け合いが楽しくてぐいぐい引き込まれます。
正義感が強い天然ボケお兄ちゃんのジャックスと、「はわわ~」な妹レミィ、ジャックスに想いを寄せる才色兼備なご令嬢ヴァレリー、生意気でいつも一言多い自称:超天才魔術師エダイルら「サニィウォーカーズ」が繰り広げる物語の数々に、いつの間にか一緒になって一喜一憂しているんですよね。

あと、悪役も濃いキャラが多くて、とくに序盤の悪役だったゴルダインはいいキャラでした。頭脳担当?のルザークとの漫才がテンポよくて、ゴルダインの「ルザァーーーク!!」が出るとニヤニヤしてしまいます。
失敗したり八つ当たりでしょっちゅう減給になってるのに、なんだかんだでゴルダインの金魚の糞をしてるルザークさんはマゾなのか、他でやっていく自信がないのか…。
さらに、ゴルダインと親父さんが元冒険者仲間という設定も面白くて、とくに親父さんの若い頃のエピソードは今の親父さんからは想像もつかないようなもので爆笑でした。
後半になると胸糞悪い凶悪な敵が登場してシリアス展開が増えてくるですが、そんな時でもゴルダインが登場すると一気に雰囲気が明るくなります。サニィウォーカーズで一番のお気に入りキャラです。

他にも様々なNPCが登場してそれぞれが物語を持っていて、それが一つの物語に収束していくのが見事でした。
個人的に印象に残っている回は、アガレスとレミィが接近する6作目「交錯する思惑」やエダイルの過去がわかる7作目「カエルベキトコロ」、思わぬ二人が急接近する9作目「”死”が二人を別つまで」と、ドラゴンが可愛い番外編の「悪しき四竜騎士と小さなドラゴン」ですね。6作目からぐんぐん面白くなっていった印象です。
残念ながら最終回直前で未完となってしまったようですが、それはそれで「サニィウォーカーズ」は今も元気にやってると思えるので良かったかもしれません。

NPC主導でもOKな方におすすめのシリーズでした。

0 件のコメント:

コメントを投稿